介護職は女性が中心の職場と言われていますが、男性の介護士の数は増加傾向にあります。特に男性の介護士が多いのは介護福祉施設で、男女比率は3対7ほど。介護職を念頭に置いた専門学校や大学も増加傾向にあるため、今後も男性の割合は増えると予測されています。介護職は職場の人間関係が原因で離職する人が少なくありませんが、男女の比率が同じくらいになれば、人間関係が改善に向かう可能性があります。女性は感情が高ぶってしまう傾向にあるので、理論的に考えるのが得意な男性がいれば、解決策が見つかるかもしれません。さらに、女性の介護士には少しわがままに振舞う利用者でも、男性の介護士には遠慮が見られることが多々あります。また、自分より若い男性の介護士とコミュニケーションを取ることで、元気をもらえると感じる女性利用者も多いとも言われています。
そして、最も男性の介護士が重宝される仕事が身体介助です。元々の筋肉量が違うため、女性の介護士が大変だと感じている力仕事も、男性であれば苦にならないこともしばしば。介護の現場では身体介助に限らず重たい荷物を運ばなければいけないこともあるため、その場合も頼りになる存在となるでしょう。また、メカに強い男性が多く、リフトや車椅子などの調子が悪いときに修理できる人も少なくありません。女性の苦手分野をカバーするような仕事ができると、一目置かれる傾向にあります。男性は女性の仕事を補完し、女性は男性の仕事を補完するように役割分担できれば、より良い介護サービスを提供できるでしょう。